本誌でも活躍する写真家、津留崎健氏。
海外でのフライフィッシングからマダイ・テンヤ釣りの醍醐味。そして、カワハギ釣りの研究など津留崎氏の話を聞いていると、その幅の広さと深さに驚きます。
「釣りは、一本の細い糸だけを通して、未知なる自然である魚との対話ができます。僕はそれを単なる美しい被写体として求めるだけでなく、釣り人にしかわからない緊張感や駆け引きの中に垣間見える、ドラマチックな瞬間を撮影したい」
と津留崎氏は語ります。
アユやヘラブナ釣り、フライやルアーフィッシング、そして船釣りや磯釣りなど、80年代以降の日本のスポーツフィッシングの劇的な進化をファインダーに収めてきた津留崎氏に、釣りへの想いと作品に対する取り組み方について話をお聞きしました。
津留崎 健(つるさきけん)
1960年福岡県生まれ。九州産業大学芸術学部写真学科卒業。1984年頃から自然と人間をテーマに写真を撮り始める。1990年、日本写真家協会激励賞受賞。雑誌や広告写真などを中心に活躍中。本誌にも創刊号より撮影と作品発表のかたちで参画。写真集に『キャッチ&リリース』『幸福の森』『写真集・フライフィッシング』『絶景・日本の釣り』『Tamagawa東京ネイチャー』などがある。