2019
10.04
『Fishing café Vol.63』巻頭インタビュー(後編)
『源流を極め、“歩むために釣る”』登山家・服部文祥(ぶんしょう)
There is more to life than increasing its speed. by Mahatma Gandhi

「“渓流は天然の食糧庫”登山家の釣り哲学」

“サバイバル登山”という自給自足のスタイルで冒険を重ねる服部文祥氏。
登山の最中に溪に降り、毛鉤釣りで魚を得て、山菜やキノコで深山の食を彩るのが基本だそうです。
魚は、食料として重要なタンパク源であり、渓流沿いは山菜などの宝庫であるため、「渓流は天然の食料庫」だと言います。
そうした山で生き抜く知恵は、渓流釣り師たちに教えられたとも言います。
渓流釣り師やマタギなどの狩猟民たちが山を相手に生き抜いてきた、知恵や工夫を駆使して挑むサバイバル登山には、人間の自然の中で培ってきた、野生の歩みが凝縮しているのです。

服部文祥(はっとり ぶんしょう)登山家・著述家

1969年神奈川県横浜市生まれ。1994年東京都立大学フランス文学科卒。 大学時代にワンダーフォーゲル部に所属し、オールラウンドな登山を始める。1996年に世界第2位の高峰であるヒマラヤK2(8611m)を登頂。登山以外にも1992年シルクロード陸路行をはじめ、1994年インド・デリー~コモン岬、1997年ベトナム・ハノイ~ホーチミン、1998年マダガスカル周遊、南北アイルランド周遊など、輪行スタイルでの海外自転車行などを経験。1999年から長期山行に装備と食料を極力もち込まず、食料を現地調達するサバイバル登山を始める。そのスタイルで南アルプス・大井川―三峰川、八幡平・葛根田川―大深沢、白神山地、会津只見、下田川内、日高全山、北アルプス縦断、南アルプス縦断などを踏破する。著書に『サバイバル登山家』(みすず書房)、『サバイバル! 人はズルなしで生きられるのか』(ちくま新書)、『狩猟サバイバル』(みすず書房)、『百年前の山を旅する』(東京新聞出版部)、『サバイバル登山入門』(デコ)、『ツンドラ・サバイバル』(みすず書房)、『獲物山』(笠倉出版社)、『アーバンサバイバル入門』(デコ)、『息子と狩猟に』(新潮社)など

写真◎足立 聡 Photogrphs by Satoshi Adachi
映像制作◎田畑 貴章 Movie by Takaaki Tabata