裏山のでこぼこ道をスーパーカブで駆け巡っていたバイクと釣りの大好きな少年は、いつのまにか北極点や南極点、ヒマラヤやキリマンジャロを疾走する冒険家、風間深志となります。
1982年には黎明期の 第4回パリ・ダカールラリーに日本人初参戦。
インターナショナル500ccクラス6位、2輪総合18位の偉業を遂げ、また1988年には、これまで自身が経験した大自然との強烈な触れあいを活かし、「人と自然との調和」の実現を目指して『地球元気村』プロジェクトを発足。
日本全国をフィールドに、大人と子供が一緒になって楽しみながら自然体験を通じて「触れ・学び・活かす」をテーマとした地域づくり・人づくりを展開しましたそのカリキュラムのなかでも幼少より愛した「釣り」は特に大切なアクティビティだと言います。
2004年のレース中の事故で脚に運動障害を持つ身となりますが、自らの障害を克服し、「障害者による日本縦断駅伝」など、多くの障害者が自力で活きるための活動を数多く行いながら、WHOによる「運動器の10年」世界キャンペーンの国際親善大使にも選ばれました。
栄光と挫折のなかで、感謝を忘れず社会貢献に尽力する風間深志氏の「釣りと人生」について前編、後編に分けて話をうかがいました。
冒険家
1950年山梨県生まれ。1985年、チョモランマ挑戦時のバイクによる世界最高高度記録(6,005m)を達成し、1987年にはオートバイによる史上初の北極点到達。さらに1992年には南極点到達と合わせ3つの世界記録を持つ。1982年 第4回パリ・ダカールラリーに日本人初参戦し、インターナショナル500ccクラス6位、2輪総合18位。1988年『地球元気村』発足。2013年には障害者(車イス利用者など)と健常者の混成チームで、アフリカ最高峰キリマンジャロ(5,895m)の登頂に成功。2014年WHO「運動器の10年」特別賞受賞。日本モーターサイクルスポーツ協会 (MFJ) 評議員、山梨県観光大使、山梨市観光大使、全日本そり連盟会長なども務める。
写真◎足立 聡 Phptogrphs by Satoshi Adachi
映像制作◎田畑 貴章 Movie by Takaaki Tabata