2016
09.09
『Fishing Café Vol.54』特集
北の海で育まれた疑似餌の謎を探る

ルアーや毛鉤など海釣りにおける疑似餌釣りは、釣り人や漁師たちが長年積み重ねてきた、叡智の結晶です。
幾多のトライ&エラーをくり返すことで生まれた技や方法論を下地に、新たな創意と工夫を加えた疑似餌は、多くの釣り人を魅了する造形美があります。
なかでも、サクラマスの捕食行動から生まれた、北の海で生まれた漁具系ルアー“マスナタ(三角バケ)”やマスシャクリの輝きは、道具としての力強さだけでなく、風格さえ感じる漁具です。
そこで、実際にこの疑似餌を使った北海道道南の積丹半島沖でのサクラマス釣行と物づくりの現場をハイライトムービーで紹介します。

Horizontally and Vertically Lure
横に飛ばす発想から生まれた、北の海の伝統漁具に迫る

サクラマスやヒラメなどを釣るために使われてきたマスナタ(三角バケ)。
そして、現代のジグの原型とも見えるマスシャクリ。
この北の海を代表する二つの漁具系ルアーを作りつづけ、今年で創業40年となる工房を営む札幌市の三木製作所を訪ね、その二つを携えて積丹半島近海のサクラマスを実釣。
その発祥と変遷を探ってみました。

写真◎足立 聡 Phptogrphs by Satoshi Adachi
映像制作◎田畑貴章 Movie by Takaaki Tabata

SAKURAMASU Fishing
船と陸から北海道南部沿岸積丹半島でサクラマスを狙う

北海道や青森県の下北半島で伝統漁具として使われているマスナタ(三角バケ)は、その名称からも解るように、縦のシャクリを横方向の推進力に換える海の鉈(なた)です。
この特性を利用して、横に泳ぐ魚をベイトにするサクラマスやヒラメなどを釣るために使われてきました。
そこで、板のように体高のあることから“イタマス”と呼ばれる積丹半島沖のサクラマスをマスナタやさまざまなルアーを使い、船と陸から狙ってみました。

写真◎足立 聡 Phptogrphs by Satoshi Adachi
映像制作◎田畑貴章 Movie by Takaaki Tabata