北海道釧路平野に位置する釧路湿原は、日本最大の湿原です。
世界的に貴重な自然資源であり生物多様性の宝庫として、1980年に日本で初めて、ラムサール条約湿地に登録され、釧路湿原に棲む淡水魚は、下流域や河口域を含め30種以上にものぼります。
しかも、釧路川源流から河口までの広大なエリアには、国内最大の淡水魚、イトウをはじめアメマス、ヤマメなど釣り人を魅了する魚たちが潜んでいます。
そこで、釧路湿原の源流湖となる屈斜路湖でレイクキーパーを目指し活躍する地元の釣り倶楽部『KFC(屈斜路湖フィッシングクラブ)』の会長代行を務める佐藤豪氏のお話と釣りをハイライトムービーでご紹介します。
釧路川の源流部にあたる屈斜路湖は、日本最大のカルデラ湖であり、全面結氷する淡水湖として、日本最大の面積を持つカルデラ湖です。
しかし、1938年に起こった屈斜路地震で湖底から硫酸塩が噴出したことから、魚類はほぼ全滅しました。
その後、水質の自然中和が進み、1968年(昭和43年)からのウグイやニジマス、ヒメマス、サケ類の放流などが功を奏し、体長50センチ以上にもなるニジマスやアメマスなどが生息するようになりました。
そうした再生の一助となったのが、地元の釣り倶楽部です。
行政の放流事業を中心となって手伝い、自ら日本全国の釣り人たちに基金を募った稚魚放流や釣りマナーの啓蒙など、その活動は多岐にわたります。
そこで、地元の釣り倶楽部『KFC(屈斜路湖フィッシングクラブ)』の会長代行を務める佐藤豪氏に、屈斜路湖の自然の魅力と、豪快なスポーツフィッシングについて話をうかがいました。
佐藤 豪(さとう たけし)
KFC(屈斜路湖フィッシングクラブ)会長代行
1973年栃木県生まれ。長年、北海道に通い、釣り好きが興じて弟子屈町に移住。以後、『屈斜路湖の魚を育てる会』会長などを経て、釣り人と自然の共生をテーマに活動している。
映像制作◎田畑貴章
写真◎足立 聡