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本場フランス一流パティシエ、サントス・アントワーヌの見た日本の釣り (本誌P.5〜15)  文◎フィッシングカフェ
編集部


TV「王様のブランチ」でも活躍したフランス人のパティシエ、サントス・アントワース氏と伊豆下田沖でメダイ釣りを行った。当日は天気も良く釣果も良かった。それにもましてサントスさんの釣りに対する集中力は、スタッフ一同、頭が下がる思いだった。

昨年、日本で行われた「世界パティスリー」国際コンクールではフランスチームのチームリーダーとして国別対抗総合2位。担当したケーキ部門優勝、そして個人が表彰される最優秀味覚賞を受賞するほどの実力は、釣りでも十分発揮されていた。

そのサントスさんは、幼少時代からマルセイユの海で夜釣りに親しむほどの大の海釣り好きだという。日本に来てからも、暇を見つけると、仲間たちと船釣りで過ごす。

そんなサントスさんが、釣男の腕を上げたのは日本に来てからだという。一言で日本の釣りは繊細。しかも、魚の種類によって餌も変わるし、仕掛けも変わる。フランスでも変えることはあるが、けっこう大雑把。それに比べ、日本の釣りはかなり繊細でデリケートだ。細かいことを積み重ねて独特の文化を形作っているという。


また、日本人は海の人だ。どこに行っても釣りを楽しむし、テレビの釣り番組を見ているだけで、そのこだわり方がフランス人とは違うという。

当初はケーキ作りに活かせる日本人の美意識や感性を学びに京都に来たが、「そんな日本の文化として成熟した釣りに触れ、無意識の中で日本に来た本当の理由は、そこにあるのかも知れない」と、冗談交じり話す。そして、自分の日本での釣りは、まだまだ始まったばかりだ、という。