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(本誌P.15〜16) |
写真・文◎大川 直
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フィッシングカフェVOL.31の特集、「加速するアジアの釣り」では、タイランドのチャドーフィッシング、マレーシアのセイルフィッシュゲームの2本を担当した。いずれも以前、プライベートで釣行したときに撮影した写真と、今回のために書いたテキストを寄稿したものだ。
この2カ所に限らず、アジアの数カ所を釣行で訪ねたが、この地域全体に共通して感じることがある。それは、思いのほか魚が少ない、ということ。
魚はあくまでも、食の対象というケースが大半。環境に対する保護、ないし保全意識が低い国、地域が多く、漁法も獲り尽くすタイプの手法が主流だ。なかにはダイナマイト漁や電気を使っての漁が、依然行われている地域もあるようだ。
当然、こちらが思い描いているような釣りを楽しむことは難しい。そんな状況に遭遇するのが、むしろ普通であるアジアにおいて、マレーシア、クアラロンピンのセイルフィッシュゲームは希有な存在だ。外国からのアングラーだけではない、ロコアングラーの間にも、完全にキャッチ&リリースというフィッシングスタイルが定着している。
こんなゲームフィールドは日本にもない。開拓者がIGFAの強い影響を受けているため、とも聞いたが、定着の理由は定かではない。キープは悪いことではない。しかし、手法によっては、特定の地域にオールリリースという慣習が定着するのだ、ということを改めて感じさせてくれたフィールドだった。
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