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小笠原の釣り人に教えられたこと (本誌P.33〜37) 文・写真◎大川 直
小笠原を訪れたのは4回目だ。
しかも5年振り。これまでは、本当に釣り漬け。日の出とともに沖へ繰り出し、日没とともに港に戻る。港に戻ることなく船中泊ということも多かった。
今回は釣り人に会った。もちろん、一緒に釣りをしようと思った。でも、真冬の小笠原の海は荒れる。まともに海に出ることは出来なかった。
離島の海にシケはつきもの。こういう時はあきらめが肝心だ。おかげでじっくりと島の釣り人の話を聞くことが出来た。
5年前には大型カンパチを釣ることだけを考えていた若船長は子供を授かっていた。ただ釣るだけでなく、子供が将来も釣りを楽しめる環境を残すことを考えていた。

初めてお会いしたサーファーであり、シーカヤッカーであり、釣り人であった宿のオーナーは、海のなかだけでなく陸の上も、そして、全世界までも視野に入れた環境保全の世界観を持っていた。
小笠原は日本のなかでも、自然が豊かな土地だろう。そうした場所で生活している人が自然環境の大切さを訴えている。声を上げている。都会に住んでいるわれわれはどうだろう。気づかないだけなのかも知れない。でも、気づかないこと、知らないことが一番恐い・・・。彼らに少しだけ教えてもらった僕が一番強く感じたことだ。