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羨ましきフライマンの理想郷 (本誌P.25〜26) 文◎歌野タケシ
今回僕が取材した釣り人の一人、バンブーロッドビルダーの村田孝二郎さんは、キャリアのある日本のフライフィシャーマンなら誰もが知る存在だ。日本のフライフィッシングの黎明期、同じくビルダーである平田真人さんと二人で、日本にバンブーロッドを定着させた先駆である。

黒松内にある村田家にお邪魔したのは今回が初めてではないが、村田家で数日を過ごしてその暮らしぶりをつぶさに眺めるたび、「なんて自然体で生きている人なのだろう」と僕は素直に感動してしまう。また、「なんて釣りが好きで自然が好きな人なんだろう」、とも。なぜなら、釣りと暮らし、この二つを地に足をつけて楽しんでいる人だからだ。




フライフィッシングなんていったものの、東京を拠点に考えてみたらどうだろう。東京を出るのに1時間、釣り場まで2時間、そのうえ多額の高速道路料金を払わねばならない。最低でも3時間はなければ、渓流魚のいる川にすら行くことができないのが現状だ。ガソリン代など必要な諸経費はもちろん、渋滞などのストレスもろもろを考えると、もはや現実的な遊びとはいい難いのではないか。
サオは風土によって鍛えられる
“サオは風土によって鍛えられる“とは、サオ作りの定石の一つだが、村田家のある黒松内にはヤマメの泳ぐ河川が無数に流れている。車で5分とかからない。冬から雪解けまでは、30分車を飛ばしてアメマスの泳ぐ日本海に行く。年じゅう対象魚にこと欠かない。竹ザオ作りのために必要な工房のスペースも広々としている。もともと農家だった家を借りたから、家賃も安価で、丸竹を収納する納屋まで庭についているという。

村田家を出る頃、フライマンのはしくれである僕が思うことはいつも決まっている。
「北海道に移住してやる!」