Fishing Cafe

Fishing Cafe ProjectWorld Fishing ReportFishing SalonMagazineBSTVMaking of Fishing Cafe
Top of Making






頬が緩みっ放しの釣れすぎる島 (本誌P.35〜38) 文◎歌野タケシ
誌面には書ききれなかったが、壱岐はルアーやフライフィッシングが三度のメシより大好きな釣り人にとって、まさしく夢のようなところだった。

ヒラスズキの撮影を無事終了した後、岡部さんが案内してくれたのは、島の内陸部にある小さなダム湖だった。「バスが沢山いるから、ちょっとからかってみませんか」と、時間をもてあました僕を誘ってくれたのだ。

バスフィッシングの面白さや奥深さはよく知っているから、そんな話を聞いて飛びつかぬわけがない。折りしも島の桜はちょうど満開で、ちょうどスポーニングが始まる頃にちがいなかった。

北側に位置するインレットのバックウォーターに入り、メバル用に準備してきたライトタックルにちょいと懐かしいロングビルミノーを結び、偏光グラス越しに見える岸沿いのブレイクを沖から岸に向けて斜めにトレースした。結果はまさにヒットの連続。ロングビルもよかったが、スレていないせいかジグヘッドリグにしたグラブでも、ラバージグでも、はたまたスピナーベイトでも、とにかくバスの目の前にルアーを通過させることができればすぐにググン!とアタリがきて、どの魚もがっちりフッキングするからたまらない! 予想どおり越冬したバスはブレイクの直下に集結していて、結局、小1時間ほどで10数尾のバスをランディングし、僕はもう大・大・大満足でダム湖を後にしたのだ。

夜は大型メバルをねらおうと、岡部さんのお墨付きのロックショアに行った。なんでも“尺”メバルの実績があるという。

磯場に立ち、小型のシンキングミノーを沖に30mほどキャスト。一度中層まで沈めてからステディリトリーブを始める。1投目のルアーの回収寸前、いきなり足元の岩場のエグレでグン! と強烈な引き込みがあり、ロッドを立てるとけっこうな力で走り出した。



その後当のメバルだって、泊まったビジネスホテルから5分の港で、1晩で100尾近く釣った(これホントです)。超小型のワームだと1投ごとに釣れすぎてツマらないので、プラグに変えてアタリの渋さを楽しんだくらいだ。

この潜在力のすさまじさはどうだろう。福岡市内からたった1時間の距離にある身近な離島・壱岐島は、ことルアーやフライフィッシングにかんしていう限り、とてつもない場所であることはまちがいない。

今度は夏に、砂浜から青物をねらいに行くつもりだ。岡部さんの話では、真夏になるとビーチでは、毎日嵐のようなナブラが立つという。それに、西の大都会・福岡から遊びにきた美しい女性たちも、まさしくナブラのように?ビーチにたくさん寝そべっているのだとか。壱岐は、釣りが好きでタマラナイ男性にとって、どうやら天国のような島らしい。