赤く染まる雄のイトウの姿が目に浮かび、
ロッドを根元からしならせる、そのトルクを夢見る。かつて北海道の各地に棲息した淡水魚最大の魚イトウは増殖傾向にあるとはいえ、未だ幻の魚に変わりはない。
鍛え上げた釣技、そして体力、忍耐、知識。そのどれもが100パーセントのパフォーマンスを発揮しても、この大魚はいとも簡単に釣り人の期待を裏切る。
だからこそ、腕に覚えのある釣り師が日本全国はもちろん、海外からも北海道の道北に集結する。北海道のイトウ釣りの近年の流れ、そしてその核となる醍醐味を実釣を通してレポートする。
取材・文◎遠藤 昇 Text by Noboru Endo 写真◎知来 要 Photographs by Yo Thirai
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