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2006 VOL.22


● 近代遊漁船の変遷を探る ●


波長の大きな重たいうねりが船体全体を上下左右に揺さぶる。さすが外海に面した外房勝浦沖だ。前日から降り続く雨は、おさまるどころかさらに強くなる。

今回の釣行は「一つテンヤ」でマダイ狙い。ここ数年、紀州伝来のビシマ釣りやリールシャクリなど、勝浦から大原にかけては、エビ餌タイ釣りのメッカだ。なかでも、数年前からエビタイ・ファンたちの間でひそかなブームとなっていた「一つテンヤ」という新釣法は、一般の船釣りの方からジギングなどのルアー釣りの方まで、幅広く巻き込み、関東一円では大きなムーブメントとなっている。

極細のPEラインをスピニングリールに巻き、2〜3号のフロロカーボンのリーダーを直結し、海の状況に合わせて、3〜12号のテンヤ、もしくはカブラを結び、尻尾を切った現地ではサルエビと呼ばれる殻の硬いエビをつけるシンプルなシステム。そのウルトラライトタックルで時には10キロオーバーのマダイや根魚はもとより、ヒラマサ、ワラサといった青物まで掛かる、まさにエキサイティングな釣りである。

取材・文◎本誌編集部
写真◎津留崎 健
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