東京「神田明神」に豊漁・大漁祈願を祭る一風変わった恵比寿様がある。
恵比寿様の正式名称は少彦名命。
魚たちやイルカに囲まれて波にのってやってくるその少彦名命は、
地球環境が危ぶまれる現代において、新しい神話の始まりを予感させる。
制作者は常に最高水準の芸術教育を行う、東京藝術大学学長の宮田亮平氏。
幼少時代より見つめ続けていた日本海の原風景、そこで出会ったイルカたちのメッセージ。
「僕が作品を通して表現したいのは、単なる風景としての海ではありません。
海で暮らす生き物との対話であり、海がもたらしてくれる恵みに対する感謝の気持ちです」
教育者、創作者、釣り人という三足のわらじを平然と履く宮田亮平氏に
釣りやご自身の創作活動を通じて得た貴重なお話をうかがった。
取材・文◎遠藤 昇 写真◎加納吉晴
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