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WINTER 2008 VOL.28


● 驚異の海 踊る海棲、哺乳類。世界に誇る知床羅臼・根室海峡の生態系 ●


世界自然遺産への登録で、今まで以上に全国から脚光を浴びている知床半島。
中でも知床の海の豊かさを実感できる体験観光として人気急上昇中なのが、羅臼で実施されているホエールウォッチングだ。
漁師を辞め、知床の海を巡る観光船の船長へと身を転じた長谷川正人氏に、羅臼の海の魅力を聞いてみた。

十数頭のイシイルカと出会ったあと海面に生き物の気配が消え、ちょっとイヤな感じの沈黙に包まれていた船内が突如として慌ただしくなった。数キロ離れたところを航行中の別の観光船が、マッコウクジラと思われる噴気を確認したのだという。

「よーし、いるとわかればこっちのもんだ!」
船の展望デッキに据えられたスピーカーから声が響く。声の主は階下で舵をとるキャプテン・長谷川正人さんだ。

この船の名前はエバーグリーン。羅臼港を母港に根室海峡でクルーズを行っているホエールウォッチングボートである。長谷川さんは2006年、羅臼で三代続いた漁師を廃業し、観光船事業を始めた。以来、マッコウクジラやシャチ、ツチクジラ、ミンククジラなどが現れる羅臼の海のすごさを、少しでも多くの人に伝えるための努力を続けている。


取材・文◎森山 俊
写真◎加納吉晴
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