● 大岡玲のトーク・セッション 篠原 勝之の「鉄のジカン 魚のジカン」 ●
自らを「ゲージツ家」と名乗るその男は、溶接機という道具を片手に持ち、鉄の塊を変幻自在に操る。そして、巨大な夢へと進化させる。どんなに大きな塊でも、それがいつか土にかえることを男は知っている。やがてその男は、釣り竿という道具を手に握るようになった。1本の糸を通して感じる、深海の生命とのやりとり。すると今度は、やるせなさとはかなさがその男を包み込んでいく。
取材・文◎本誌編集部
写真◎二石トモキ