● 鮎職漁師・安福 康次「鮎釣文化のクロスロード、郡上八幡の鮎・昔語り」 ●
長良川流域に拡がる「郡上」には、未だ剛毅な気風を残す鮎師がいる。
彼は、郡上の鮎は白波走る荒瀬、吹き上がる波の逆巻く大淵で釣ることを本義とするというのだ。
ソコにしか自分たちの狙うべき大鮎はいないからだと説くのである。
ヤワな竿、ヤワな仕掛けで獲れるわけもなく、ヤワな腕ではオトリ鮎さえ送れない。
文◎宮崎鮭介
写真◎高野建三