● 楽園はここに在る 夢枕 獏 ●
「山旅、川旅、焚き火 人は何を求めて旅をするのか」
<自然>という言葉より<野生>と表現したほうが的確なカムチャツカ半島。川には何種類もの魚が溢れ、何万頭ものヒグマが深い森のなかで静かに暮らしている。 そんな原始の森と川が残るウィルダネスに一歩踏み入れると、人間が利口なんてこれっぽっちも感じなくなる。
北緯53度、東経156度。高気圧と低気圧がぶつかりあう独特な気象の中で夢枕獏氏の旅は始まった。
取材・文◎遠藤 昇
取材協力◎東北福祉大学